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【ディット・ダット ライフオブスカンジナビア通信】

【DD-LOS通信 その3:クリスマス】 2016/12/14

●北欧のクリスマス

北欧と言えば、クリスマス!…ではないでしょうか?

確かにクリスマスは、ミッドサマーと並ぶ北欧最大のイベントであると言っても過言ではありません。

今回はクリスマスについてお話しようと思いますが、クリスマスというのはあまりにも幅広いテーマ・・・。今年は、まず2つのテーマに絞ってお話ししてみようと思います。ずばり、「トムテ」「クリスマスのごはん」です!

●トムテ…って、なによ、ぶっちゃけ?

まず一つ目のテーマは「トムテ」。日本でも、北欧業界及び北欧好きの方々は気軽にトムテ、トムテ(フィンランド語ならトントゥ)とおっしゃいますが、これは一体何なのか?トムテとは、サンタクロースの事なのか?トムテとサンタって一体どういう関係なの?


写真提供:Spegels.se

北欧には日本のように昔から伝わる神話や民話がたくさん存在します。その中で、自然界には神様や妖怪、妖精のようなたくさんの「不思議生き物」が存在すると信じられてきました。

トムテも、実はそんな「不思議生き物」の1人。もともとはスウェーデンの農家や仕事場などに住んでいる小人の事でした。家の屋根裏にこっそり住みつき、その家の人達が幸せになるように、仕事がうまくいくように、見守り手助けをしてくれる大切な存在です。だから年に一度、トムテの大好物のミルク粥を軒先にお供えする習慣がありました(以前は大晦日でしたが現在はクリスマスイブの日にお供えします)。1500年代にキリスト教がスウェーデンに伝わり人々に浸透していく中で、この「人々の幸せを見守ってくれるトムテ」が、クリスマスに贈物や幸せを運んで来てくれるサンタクロースの存在とつながっていきました。


写真:Tomten 著Viktor Rydberg 絵Harald Wiberg

↑この写真は、1800年代のスウェーデン人詩人リードベリ作の「トムテ」という詩が1960年に本となり出版されたものです。この本は北欧では非常に有名で多くの人々に愛されています。現在これは「トムテ」というタイトルで日本語訳もあり、日本でも入手可能(アマゾンにもあります)ですので、機会があればぜひ見てみてくださいね。

●「トムテニッセ」と「ユールトムテ」!

さらに北欧の人が言うクリスマスのトムテには実は2種類あるのをご存知でしょうか。「トムテ・ニッセ」と「ユール・トムテ」です。さあ、どっちがサンタクロースでしょう?!
「ニッセ」は北欧語で「小人」とか「妖精」の事。「ユール」は「クリスマス」の意味なので、クリスマスが名につく「ユール・トムテ」がいわゆる「サンタクロース」なのです。「ユール・トムテ」は小人である「トムテ・ニッセ」たちの助けを借りて、クリスマスの準備をする…というのが正しい北欧の「トムテ」の相関図(?)なのです。
しかも、このユール・トムテはクリスマス当日、必ず子供たちが起きている時間に登場し、直接プレゼントを手渡しします。大抵の家庭では12月24日の午後、クリスマスプレゼント交換が行われて盛り上がっている場にユール・トムテが登場。小さな子供は怖がり、大きな子供は疑いの目で見る。ユール・トムテが子供の夢を守るのは楽ではありませんね(笑)。

●北欧人にとってのトムテとは

 
写真:本Tomtenの挿絵より抜粋

北欧人が愛する「トムテ」は、目深に帽子をかぶって髭もじゃの怪しい姿。日本ではそれほど一般受けする見た目ではありませんが、静かで暗く長い北欧の冬を何度も体験するうちに、だんだんとこの怪しいトムテが可愛くなってくるから不思議です。真っ暗で凍てつく自分の家の前の通りや、木が生い茂る子供の学校の裏にある森の中には、本当にこんな「トムテ」がいるのではないかと、本気で思うようになってしまうものです。北欧人にとってトムテはとても身近な存在で、同時にこのトムテへの愛から彼らの自然への愛や親しみ、畏敬の念を感じます。

●クリスマスごはん

日本人にとって食べ物は、人生の中でも重要度が高いポイントの一つではないでしょうか。国内にある豊かな食文化のためか、旅行に行って帰ってきたら必ず聞かれるのは「どんなもの食べた?」「その国では何が名物なの?」。
さあ、そんな私たちは、スウェーデン人がクリスマスに何を食べるのか。気になりますよね。


写真提供:Ikea

しかし!スウェーデンでは、ミッドサマー、復活祭、クリスマスなど伝統的な祝いの席で出る食べ物の基本は、何とほとんどいつも同じなのです。がっくし。。

まず、「シル」と呼ばれるニシンの酢漬け。定番はスパイスを入れた甘酢につけたものですが、最近はマスタード風味、トマト風味、クリーム風味などなど、かなりのバリエーションが出てきます。そしてハム、肉団子、ソーセージ。そしてサーモン。さらにジャガイモ。

以上!

これが、スウェーデン人にとってのお祝い料理で、伝統料理、さらには定番料理であると言えます。多少調理法にバリエーションはあるものの、基本構成はこのメンバーです。
ちなみに、12月になるとスウェーデンでは様々なレストランが「ユールボード」という名前のビュッフェ形式のクリスマス料理を提供します。
日本でも、イケアがこのユールボードを毎年行っているそうですので、機会があれば召し上がってみてくださいね。

●クリスマスの過ごし方

スウェーデン人のクリスマスの過ごし方は、まさに日本人のお正月の過ごし方だと思います。
家族で集まり、食っちゃね食っちゃねしながら定番TV番組を見たりゲームをしたりとだらだら過ごし、普段宗教心がない人たちも教会に行き、クリスマス前に作り置きした例の定番料理を皆で何日も連続で食べる。これってまさにお正月だと思いませんか?

日本人にとってお正月が宗教とは関係なくなくてはならない大切な伝統であるように、スウェーデン人にとってもクリスマスは大切な伝統行事の一つです。

掘り下げていけばまだまだたくさん面白いクリスマスネタはあるのですが、今年はこの辺で…。また来年、別のテーマでお話ししたいと思います。

皆さん、どうぞよいクリスマス、良いお年をお迎えくださいね!

【DD-LOS通信 その2:「アドベント」】 2016/11/28

アドベントとは日本語で「待降節」と言います。日本ではあまりなじみのないイベントですが、スウェーデンではクリスマスイベントの一つとして、広く一般に浸透しています。

●アドベントってなに?

アドベント (Advent)とは、キリスト教西方教会において、「イエス・キリストの降誕を待ち望む期間」のことです。つまり、クリスマスのように「1日」ではなく、ある「一定期間」の事を指します。第1アドベントは、クリスマスイブの前の日曜日から数えて4週間前の日曜日。今年は、11/27が第1アドベントの日で、この日を皮切りにアドベント期間がスタートします。

●アドベントってなにするの?

元々はとても宗教色の強いイベントで、第1アドベントには教会でミサが行われます。

ただ、アドベントも時代と共に大衆化し、最近ではこの「待ち望む」を「カントダウン」と解した様々な「グッズ」も販売され、アドベント期間を盛り上げています。

【アドベントカレンダー】

12月1日から25日まで、1日ひとつ、その日の日付の数字が書いてある小さな小窓を開けます。元々はクリスマス風な絵が描いてある紙でしたが今は色々なお菓子や物が入っているカレンダーが、スーパーや雑貨屋、おもちゃ屋等あちこちで売られています。また、ハンドメイドする方も増えています。

↓昔からある、シンプルな紙のアドベントカレンダー。

↓手作りのアドベントカレンダー。1日ずつ好きなものを入れて。小さなお子さんがいる家庭などでは人気があるようです。毎日1つずつオープンします。毎朝起きるのが楽しみになりますね。

↓市販されている子供向けのおもちゃやお菓子が入ったアドベントカレンダー。

【スーパーやショップのアドベントセール】

また、百貨店、スーパーなどの商業施設では、「アドベントカレンダー」と称して日替わりのお買い得品を出す企画も行われています。

↓↓スウェーデンの有名百貨店オーレンズや、化粧品店の「アドベントカレンダー」のチラシ。

【アドベントキャンドル】

4本のキャンドルが並んだキャンドルホルダーは、「アドベント」用のものです。第1アドベントには1本目のみ、その後第2アドベントには1本目と二本目、第3アドベントには1.2.3本目…と、毎週点灯するキャンドルの数を増やしていきます。

●アドベントにも、もちろんフィーカ!

フィーカ好きな北欧人は、もちろんこの機会にもフィーカを楽しみます!クリスマス風のサフランパンやジンジャークッキーを作るクリスマスらしい時間を過ごし、またその手作りスウィーツで温かいフィーカの時間を友人や家族と過ごします。


このアドベント期間に入ると、いよいよクリスマス解禁モード!街中あちこちでクリスマスマーケットが開催され、ショップのディスプレイや、ショーウィンドウもクリスマス仕様となります。週末は家族や友人とのクリスマスイベントで埋まり、またクリスマスショッピングも大賑わい。普段は購買意欲が低めな北欧人も、この時ばかりはあちこちのお店をはしごしてショッピングを楽しみます。
この様に、北欧の人達にとってのクリスマスは12月25日だけというわけではなく、1か月かけてじっくりとクリスマスというイベントを楽しむのです。

【DD-LOS通信 その1:フィーカ】 2016/11/8

第1回目の本日は、北欧に根付く「フィーカ」についてです。

日本でも北欧ファンの間ではフィーカという言葉が自然に使われるようになってきています。そもそもフィーカとはスウェーデン語で「コーヒータイム」や「休憩」という意味。スウェーデンでは、一日に何度もお茶をする習慣があって、それを「フィーカ」と呼びます。


写真提供:sthlm.tokyo

いわゆる「コーヒーブレイク」との違いは、一人でも可能なコーヒーブレイクに対し、フィーカは基本的に複数が参加します。家族や友達や恋人・仕事仲間と一緒に、お茶しながら楽しく休憩するという事。北欧は大人も子供もフィーカが大好きなんです。コーヒーが好き、という事もあるかもしれませんが(北欧のコーヒー消費量は世界トップレベル!)皆が何より大切に思っているのは、家族や仲間と過ごす温かい時間だと思います。

ちなみに、スウェーデンでは会社でもフィーカ文化が根付いています。


写真提供:bruynzeel-storage.com

仕事の間に15-30分ほど皆でフィーカをすることにより、仕事の効率がアップすると考えられています。また、フィーカという温かい雰囲気の中で仕事仲間とコミュニケーションをとることで、人間関係がスムーズになったり、また情報交換をしたりできるというメリットもあるのです。


写真提供:liginc.co.jp

こちらの写真は、有名なグーグル社の、ストックホルムオフィスにあるリフレッシュエリアです。とってもナチュラルで素敵。本当にリフレッシュできそうですね(仕事に戻るのが難しそう)。

【フィーカインベントのレポート】

先月末に、東京の立川にあるカフェで、「フィーカ」のイベントがありましたので、ディット・ダットの日本スタッフが参加してきました。

実は、ストックホルムで私のママ友でもある、パティシエールの愛さんがゲストとして会に参加。ストックホルムでの生活をご紹介されました。また、会場にはディット・ダットの雑貨やポスターも飾って頂きましたが、とっても素敵に雰囲気に溶け込んでいたそうです。

「フィーカ」イベントの様子はこちらの報告書でご覧ください。

寒くなってくる季節。皆で心の温まる、フィーカの時間を過ごしたいですね!

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